これは絶対に恋じゃない



優しく、微笑む晴海に思わず胸が熱くなる。

晴海は、本当に友達思いで優しい。


「…ありがとう…晴海にね、聞いてほしいことがあるの。あ!先に言っておくけど、無理に話そうとしてるんじゃないからね!晴海に…聞いてほしいって思ったの…話、聞いてくれる?」


ちらりと、晴海の様子をうかがうと一瞬、驚いたように目を見開く姿が目に入った。


しかし、すぐに

「うん!もちろん」

と、頷いてくれる。





その日、初めて晴海に悠希のことを話した。


出会い、そして…自分から一方的に分かれてしまったこと。


今日、偶然…再会したことも全て…。



その間、晴海は一度も口を挟まず、私の話を聞いてくれていた。
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