これは絶対に恋じゃない


そう少し口ごもってしまうのは仕方がない。


…晴海に、悠希の話…してないんだよね。


今日の出来事について、説明するには、中学の頃まで話を遡らなければならないのだ。


それには、まだ少し勇気がいる。


「……」


いろいろ考えて、思わず、言葉に詰まった私に、


「…凛が話せない事情があるなら無理には聞かないよ…、ただ、あんまり悩みすぎないようにね?」


と、晴海は気を使ってくれた。


「違う!話せないとかじゃ…むしろ、晴海にはいつか聞いてほしいって、思ってたんだけど」


「いいよ、話せる時に話てくれれば!私はいつでも話聞くしさ」


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