俺、お前に惚れてんだけど。
プイとそっぽを向き、それ以降は聞こえないフリをしてやり過ごした。
だって、これ以上何か言われても嫌だもん。
久間君はしばらくすると何も言って来なくなり、近くの男子に話しかけられていた。
「じゃあ晴斗って呼ぶから。俺は木下 星矢(きのした せいや)だから、星矢でよろしく」
「おー」
やる気があるのかないのか、気怠げな返事をしてみせる久間君。
聞かないように前を向いていても、自然と聞こえて来る会話。
隣なんだから、仕方ないよね。
「ところでお前さー、隣の子と付き合ってんの?」
話しかけられそうな子を探してキョロキョロしていたあたしは、木下星矢の一言にギョッとした。
隣の子って……間違いなくあたしのことだよね?
普通初対面でそんなこと聞く?
もっとお互いのことを話すとかさ、色々あるでしょ?
余計なことを聞かなくていいからっ!
やきもきしながら耳を澄ましていると、今度は久間君が信じられないことを言った。
「まーな」
はい……!?
ま、まーなって。
なに?