ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「とにかくお2人がご無事で何よりですわ」

姫はあたしにも微笑んでくださった。

「姫をお守りすることができて良かったです」

あたしも心を殺して微笑んでみせた。


「翔太、由良様!」

慌てて駆けつけた晴人さんは息を切らしていた。


「少し話を聞きました。チンロンは封印されたのですね」


その言葉にあたし達は頷く。


「けれど、チンロンの首元にはこれがついていました」


「これ?」


翔太はポケットから緑色の機械を取り出す。


「これは…」

「チーリンについていた機械と同じです。聖獣を苦しめる機械です」


「何ですって!?」と姫は目を見開き、晴人さんは驚きの表情を浮かべる。


「この機械が何なのか、何者がつくったのか、それが分かればきっと聖獣を解き放って人が分かるはずです」


翔太の言葉に、姫と晴人さんは顔を見合わせた。


「晴人さん、何か分かりませんか?」


すると晴人さんは表情を曇らせて「申し訳ありません」と謝った。


「まだ手がかりをつかめていません。調査は進めているのですが…」


無理もないことだと思った。機械は戦闘のせいで少し壊れている。完全な状態ではない。

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