ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「ど、どうしたんですか?」
まだ隊服姿の千沙さんを見て、彼女はまだ仕事中なんだと思った。もう夜が来て、月も昇っているというのに。
「ええ、大したことはないのですけど、久しぶりに由良さんとお話したいなあと思って」
肩口で切りそろえられた千沙さんの黒髪がふわりと揺れた。
「由良さんとしばらく会えませんもの」
その言葉で、思い知らされる。
依頼を完了するまでここに戻ってこれないこと。
いつ終わるのか、決まっていないことも。
「もちろん大歓迎だよ」
あたしが笑うと「良かった」と千沙さんも笑った。
「由良さんがここを出て行くなんて、ソルテリッジに行った以来かしら」
「そうだね。ソルテリッジ以外はほとんどその日のうちに帰ってきていたから」
現場に行くにしてもほとんど瞬間移動とか魔法を使っていたし、お父様や千沙さんと一緒に行動していることが多かった。
単独で仕事を任されるようになってからは、ソルテリッジは全寮制だから仕方がなかったけれど、それ以外は日をまたぐような仕事はこなしていない。全てその日のうちに終わらせてきた。
「由良さん、すぐ仕事片付けちゃうんだもの」
仕事が減っていくからありがたかったけれど、と千沙さんは笑った。
「あたしは任されたことをしているだけだよ」
全ては当主の決めたこと。
それに逆らうなんてことはできないし、ありえない。
まだ隊服姿の千沙さんを見て、彼女はまだ仕事中なんだと思った。もう夜が来て、月も昇っているというのに。
「ええ、大したことはないのですけど、久しぶりに由良さんとお話したいなあと思って」
肩口で切りそろえられた千沙さんの黒髪がふわりと揺れた。
「由良さんとしばらく会えませんもの」
その言葉で、思い知らされる。
依頼を完了するまでここに戻ってこれないこと。
いつ終わるのか、決まっていないことも。
「もちろん大歓迎だよ」
あたしが笑うと「良かった」と千沙さんも笑った。
「由良さんがここを出て行くなんて、ソルテリッジに行った以来かしら」
「そうだね。ソルテリッジ以外はほとんどその日のうちに帰ってきていたから」
現場に行くにしてもほとんど瞬間移動とか魔法を使っていたし、お父様や千沙さんと一緒に行動していることが多かった。
単独で仕事を任されるようになってからは、ソルテリッジは全寮制だから仕方がなかったけれど、それ以外は日をまたぐような仕事はこなしていない。全てその日のうちに終わらせてきた。
「由良さん、すぐ仕事片付けちゃうんだもの」
仕事が減っていくからありがたかったけれど、と千沙さんは笑った。
「あたしは任されたことをしているだけだよ」
全ては当主の決めたこと。
それに逆らうなんてことはできないし、ありえない。