最後の恋愛Ⅱ
第15章 「決断」
怖くても、逃げたくても、どうすることもできない。

時間は、あっという間に過ぎていくものだ。

「さぁて、いい?」

如月さんが、挑戦的な目で私と大麦を見遣った。

ズキン

胸が痛んだ。

大麦が、どっちを選ぶのか・・・。

怖くて、怖くて・・・

たまらない。

逃げ出したい。

大麦の前から、消えたい。

ううん

違う

一緒にいたい。

キスしたい。

抱きしめて欲しい。

好きって、言って欲しい。

その唇で・・・

「隼人さん、じゃあ、どっちに沢山キュンってした?」
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