最後の恋愛Ⅱ
「ま、まだ、お試し期間ですから。」

「ああ。分かってる。」

「所長のことを好きになるかどうかなんて、分かりませんからね?」

大麦、あからさまに嬉しそうな顔をするな!

うう・・・

もう、手遅れかもしれない

けどね・・・

「とりあえず」

私は大麦を見下ろして、言った。

「おトイレに行って、化粧を直してきます。所長も顔を洗ってください。」

それが先決だ。

大麦は立ち上がり、はいっと元気よく答えた。
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