最後の恋愛Ⅱ
大麦は膝を突いて、私の顔を覗き込んで答えた。

「ごめん、大和と逢う前にセックスする関係だった。」

・・・

「な、何回くらい・・・。」

ああ、私何言ってんだぁ

なのに、口が止まらない~~~~

「3・4回。俺、バカだったから美人で身体が合えばどんな女でも良かったからさ。」

うあ~

聞きたくない

これ以上、聞きたくない!

私も、だてに35年生きてきてない

それなりに男もいたけど・・・

きっと回数ではてんで相手にならない

「一回だけの女とかも腐るほどいた。けど、もう、今は大和だけだから。」

「・・そう。」

そう、だよね?

そりゃ、それしか言う事ないよね。

ああ、私何聞いてんだ。

まるで高校生の少女ではないか。

何、もしかしてヤキモチ妬いてるのか、私?

もしかして、そうなのか?

もう、取り返しはつかないのかぁぁぁぁぁ

「大和?」

悶々と悩んでいる私の顔を覗き込む大麦と目が合った。

キュンと胸がはねる。

うう

さっきの泣き顔といい、この焦り顔といい

何個、私の知らない大麦を見せれば気がすむんだぁぁ
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