蒼月の光
『イラナイ。アンタハイラナイコ。』
言葉が発せられると同時に結構な速さで振り下ろされる灰皿。
逃げようにも、足が地面に張り付いたかのように一歩も動けない。
ゴンッッ
鈍い音と共に私の脳は揺れる。
あれ?痛くない?
なんて思ったのもつかの間それは嘘だったようだ。
「イタッ」
頭に鋭い痛みと頭から流れるそれが目の前を真っ赤にそめる。
「イタイッ。イタイッ」
今頃になって私の脳内は危険信号を出したようで、血だらけのまま、家をとびだした。