お見合いに来ないフィアンセ
私は居ても立っても居られなくて、小山内さんの大学に来てしまった。
練習、いつ終わるんだろう。
門の前で私は立ち尽くす。
謝らなくちゃ。
何も知らなかった小山内さんを責めて、今の関係があるなら……。
私は小山内さんを縛りたくない。
好きな人を、苦しめたくないよ。
「え? 美月ちゃん!?」と頭上から声が聞こえて私は顔をあげた。
ジャージ姿の小山内さんが、お財布を片手に驚いた顔をしていた。
私は背筋を伸ばすと、「ごめんなさい」と深々と頭をさげた。
「え? 何が? どうしたの?」
小山内さんが私の肩に手を置いた。
温かくて優しい手のぬくもりに、私の目頭が熱くなった。
「私、小山内さんに酷いことをしました。ごめんなさい」
「ひどいこと? 僕、何もされてないけど?」
「相馬さんから聞きました。お見合いの話は、小山内さんは全く知らなかったって。何も知らない小山内さんに、私は怒って文句をぶつけました。知らないのなら、3回とも来ないのは当たりまえで、なのに小山内さんは言い訳しないで、責任をとっていらっしゃるんですよね?」
「責任? とってないけど」
小山内さんが首を傾げた。
「だって付き合うってそういうことでしょ? 3回もお見合いに来なかったから。私と……」
「違うけど」
「え?」
「あぁ、相馬のやつ。そういうことか」と小山内さんの目が冷たく光った。
練習、いつ終わるんだろう。
門の前で私は立ち尽くす。
謝らなくちゃ。
何も知らなかった小山内さんを責めて、今の関係があるなら……。
私は小山内さんを縛りたくない。
好きな人を、苦しめたくないよ。
「え? 美月ちゃん!?」と頭上から声が聞こえて私は顔をあげた。
ジャージ姿の小山内さんが、お財布を片手に驚いた顔をしていた。
私は背筋を伸ばすと、「ごめんなさい」と深々と頭をさげた。
「え? 何が? どうしたの?」
小山内さんが私の肩に手を置いた。
温かくて優しい手のぬくもりに、私の目頭が熱くなった。
「私、小山内さんに酷いことをしました。ごめんなさい」
「ひどいこと? 僕、何もされてないけど?」
「相馬さんから聞きました。お見合いの話は、小山内さんは全く知らなかったって。何も知らない小山内さんに、私は怒って文句をぶつけました。知らないのなら、3回とも来ないのは当たりまえで、なのに小山内さんは言い訳しないで、責任をとっていらっしゃるんですよね?」
「責任? とってないけど」
小山内さんが首を傾げた。
「だって付き合うってそういうことでしょ? 3回もお見合いに来なかったから。私と……」
「違うけど」
「え?」
「あぁ、相馬のやつ。そういうことか」と小山内さんの目が冷たく光った。