ワンダーランドと春の雪
電車が止まったような音がして、
私は目を覚ました。
いつの間にか寝てたみたい。
今はどこの駅だろうと駅名を確認した時
ふと、妙な違和感をおぼえた。
「見たことない駅だな……」
まさか、乗り過ごした……なんてことは
ないよね?
慌てて電車を降りて
とりあえずポケットからケータイを取り出して
時間を見ると、
私が行こうとしている駅の到着時間を
十分以上も過ぎていた。
「やっぱり乗り過ごしたか……一二駅
くらいなら、反対側の電車で時間までに
行けるかな」
きっと遅くなるだろうから
おばあちゃんの家に電話をかけておこう。