指先に囚われて…

偶然の…



 ジリジリと太陽が照りつけ、アスファルトも熱されて少し外を歩いただけで、汗が噴き出す。


8月の初め。



今日は午前中から学校に用があり、その後に家の近くにある図書館に寄った。


自動扉を潜ると、そこは今の私にとって天国のようだ。


『ふぅ…さてと、ずっとここにいたい気がするけど、早く本借りて帰らなきゃ…』


静かに、なるべく足音をたてないように本を探す。




しかし…


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