新婚の定義──嘘つきな君と僕──
「レナは絶対誰にも渡さない!!何があってもレナはオレのレナだ!!」

「ふーん…。妻を騙して、おまけに疑ってるくせに、よく言うよ。」

「なんだと…?」

「そんなんで彼女を幸せにできるの?」

「絶対に幸せにしてみせる。その役目だけは、オマエにも、誰にも譲らない。」

「へぇ…言い切ったね。」

「当たり前だ。」

「じゃあ、その言葉が嘘にならないように、愛想つかされないよう、せいぜい頑張ってよ。彼女を幸せにしたい男なんて、山ほどいるんだから。」

「えっ…。」

「まぁいいや。オレの言いたいことはそれだけだから。」

タクミは立ち上がるとさっさと玄関に向かって歩き出す。

「じゃあ、また明日。」


タクミがいなくなると、ユウはベッドで眠るレナを見つめた。

(レナは…オレだけのレナだよな…?)

ユウはレナの隣に横になり、レナの体を抱きしめる。

(他の男の所へなんか行くな…。オレだけだって…オレだけのレナだって、言ってくれ…。)



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