自惚れ男子の取説書【完】
鋭く突き刺さる言葉が私の心をえぐる。私に何も言わせまいとする圧さえ感じて、口はからからに渇き声を出すことすら出来ない。
小さく揺れる唇が自分でも情けなくて…
それでも。情けなくてもいい。
この人に伝えたいことがある。
「そ、れは……すみません謝ります。でも…でも、ちゃんと話をする時間をください」
「ちゃんと?話だ?お前と俺で何を話すんだ。話すことなんか何もねぇだろ。いいから帰れ」
聞く耳などない。
そんな態度で突き放すと、小田さんは1人部屋の奥へと向かう。
吐き捨てた言葉同様、全てを拒むその背中に一瞬躊躇する。それでも”小田さんに会えた”その事実が背中を押し、気付けば私の右手が伸びていた。