自惚れ男子の取説書【完】
「お前には関係ない」
感情を殺したような低く鋭い声でそういい放つと、小田さんは振り返る事なく去っていってしまった。
その声に思わずびくっと肩が揺れる以外、私には彼を止める事も、背中を追う事も出来なかった。
「すみません何だか巻き込んでしまって」
呆然と立ち尽くす中、気付けば美月さんが一歩私に近付いていた。
「いつもは優しいんです。今日だって私の頼み聞いてちゃんと来てくれたんですけど…ほんと素直じゃないんだから」
軽く息を吐くと、美月さんは困った顔で呟いた。