もう一つのダイヤモンド
勢いで書類を書いてしまおうとテーブルにつく。

私でも名前を知っている大手の住宅メーカーが管理会社のせいか、書類の記載内容が細かい。

職場や役職、年収など、今までの物件では書いたことがない。

年収って、どう書いたらいいのかなとペンが止まっていたためか、隼人さんが覗き込んできた。

「ここって…」

「ああ、最近源泉徴収票もらわなかった?」

同じ病院に勤務しているから、タイミングはいっしょだったらしい。

「もらいました。」

「それの一番最初に書いてあった、色々引かれる前の額でいいと思うけど。覚えてる?」

「はい。」

私が記入した額を見たとは思うけど、ノーコメントの隼人さん。

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