もう一つのダイヤモンド
「おつかれさま。」

と現れたのは堀師長だった。

「あっ、おつかれさまです。」

師長はいつものように会議かと思っていたから、びっくりした。そういえば、薬局長もいたし、最終週って会議なかったのかも…。そんなことを思っていたら、先生がスマホを渡して説明していた。

「えっ。」

小さな声だったけど、先生には聞こえていたようで、

「あー、師長にはばれてるから。あと、薬局長にも。」

『えーーー。』

驚きすぎて声も出なかった。どうしてという心の声に、師長が種明かしをしてくれた。

「前に、土曜日に患者さん待たせちゃって、先生が謝りにきてくれたときがあったじゃない。あの時に、ねぇ。」

最後の、ねぇ、を向けられた先生は苦笑い。

「それに、あんなに足痛そうだし、インフル嫌がってた、泉川さんが、ねぇ。」

今度の、ねぇ、は私に向けられて、顔がじわじわ赤くなるのが分かる。

< 45 / 70 >

この作品をシェア

pagetop