もう一つのダイヤモンド
「4月からの勤務先が決まったんだ。」

「…」
続く言葉を待つように、隼人さんを見る。

「藤が丘病院。」

「藤が丘って…」

「知ってる?」

「はい、就職のときに資料見ました。
実家…というか、今母…母達が住んでるところに近いです。」

「そっか。」

「はい、膝で有名な先生がいますよね。」

「ああ。」

隼人さんは整形外科の中でも、専門は膝。藤が丘病院は、総合病院ではないが、整形外科は有名で、内科もあったはず。入院施設もある中規模の病院だ。

就職は考えたが、母達、母と義父と近くなりすぎる気がして、結局試験は受けなかった。母と義父と仲が悪いわけではないが。



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