二匹の銀龍
蓮side

“俺達と遊ぼうぜ?”

嫌だー…

“固いこと言うなって〜♪”

やめて…

“あんたなんか居なければいいのに”

やめてよ…、

“死んじゃえよ。お前に生きてる価値なんかないんだよ。クス”

いやぁぁあああッッ!!

ーガバッ

「はぁッ、はぁッ……」

また、“あの夢”か…
最近は見なかったのに‥。

ふと時計を見てみると夕方を過ぎていた

あれ、もう夕方なんだ。

そういや、黒繪来てたよね?まだいるの?

寝室から出て見るとー…

「…よう、起きたか」

…………あ?

「何でお前がいんだよ‥」

リビングに行ってみると
ソファには瑛斗が座っていた

周りを見渡しても黒繪の姿は無い

「お前に用があったから来た」

「とりあえずこっちにこい」と自分の横をポンポンしている

ここお前ん家じゃねえだろ、
あたしん家だよ

無視すると面倒臭そうなので一応
隣りに座った

「用って何?さっさと済ませて帰ってくれる?」

あたしもあたしで用がある

夜の繁華街に、ね…。

「……お前、夜魅龍だろ」

「っ…!?」

こいつ、どこでそれを…

「昨日見た。暴れてるとこ」

「…それが何?」

人の喧嘩見るなんていい趣味してんな

思わず顔を上げて
瑛斗の目を見るがやっぱり直視出来ない

「‥なぁ、お前のその目、その表情、変えてみねえか?」

変えて、みる?

あたし、そんなおかしな目してる?
そんなおかしな表情してる?

「お前の目は光なんか一切入ってなくて、絶望しか無い目。表情というより、感情が無えのか。俺と変えてみねえか?」

…絶望、ね。

過去を振り返れば絶望しか無い
無表情になったのも過去が原因

それを今更変える?

「…ふっ」

馬鹿げてる。笑いが出てくるよ全く

「今更変われると思う?あたしはこれからも自分を変えるつもりなんてない。変わったっていい事ない。」

本当の自分取り戻しても
また昔の様な事があるだけで、

もうあんな目にあいたくない

「…お前は逃げてばっかりだな」

「まだ会って間もねえお前に何がわかるんだよ!!!あたしの全てを、知った様な口聞くな!!」

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