冷たい彼-初恋が終わるとき-
「タ…バコ、」
「…あ"?」
「…っ体に悪い、よ…?」
横目で睨まれて怖じ気づくも、小声でそう告げる。
「…お前に言われる筋合いはねえ」
「…っわ、私だって貴方に言われる筋合いないもん」
桐生君は一瞬何を言ってるのかと眉根を寄せたが、ふと「…ああ」と呟いて私から低い声で言った。
「…じゃあ泣けよ。化粧で崩れたぼろぼろの顔を俺に見せろよ」
その冷たい声に背筋がぞわりとする。