Dream。~君と私の応援歌~
その瞬間、涙がぼろぼろ出てきた。
苦しい……。苦しいよ。
「うっ……うっ……。心春……っ。湊くんがっ……」
「大丈夫。綾野くんはきっと大丈夫だから!!」
「……片瀬。お前は病院に行け。湊のそばについてやれ」
透がくしゃくしゃっと私の頭を撫でた。
その手がどこか心地よくて落ち着く。
「試合は、絶対俺たちが勝つ。勝ってみせる」
「……っ。ありがとう」
その言葉だけでも心強いよ。
私は心春から離れると、涙を拭った。
「俺たちも試合が終わったら、すぐ行くから」
透の言葉にうなずくと、私は病院に向かって走り出した。
待ってて。
湊くん――。