元カレ



「馬鹿玲奈」


耳元で低く呟かれた。




「なーに不安になってんの?ネガティブとか、らしくないな」


「だって……」


「安心しろっ!」



体が離され、肩を強めにポンッと叩かれた。




「何があっても俺が守るから。丸川の野郎に、玲奈は指一本触れさせない」


「……裕太」


お互いに貌をジッと見つめ合った。

すぐ照れくさくなって顔を逸らそうとしたら……。



「んっ」


唇に触れた柔らかいもの。



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