元カレ
私には裕太がいるから大丈夫……なんて思ってた矢先の事だった。
「……あれ」
あれから数日経った日の事。
朝、家を出ると、いつも迎えに来てくれてるはずの裕太の姿がなかった。
代わりにそこにいたのは……。
「おはよ、玲奈」
「亮くん……」
にこやかに手を振る亮くん。
みんなの前でキスしてきて以来、亮くんが何かしてくる事はなく。
私に必要以上接近してくる事も特になかった。
「何で……亮くんが」
「冷たい事言わないで。玲奈を迎えに来たんだよ」
「……」
亮くんを無視して、裕太の携帯に電話をかけた。
「……出ない」
どうしちゃったんだろ……。