『僕の思い、君の願い』
仕方がない――…。
「やっぱり今夜は、外で食べようよ?」
僕はモジモジと、久々に彼女を食事へと誘った。
それなのに君は……
「どうしたの? 何かあるの?」
君ってやつは……!
もうっ!!
「何だよ! 忘れちゃってるのかい!?」
とうとう言葉にしてしまった僕が、フォークを右手に持ったまま腰を浮かせ、やや興奮気味に彼女の顔を見ると――…
――ん?
――…んんっ?
「うふふ!」
……笑ってる?
あっ!
しまった!!
なんて事だ……
「今年は覚えてたのねっ!」
ああ……
やっぱりかぁ……
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