『僕の思い、君の願い』
 

 付き合いきれないな、と言うように寝返りをうち、僕に背を向ける君。


 僕は明るさを増していく天井を見つめながら考える。


 一人、考える。


 うーむ……。


 そうして考えているうちに、僕は気付いた。


「そうか、感情の「温度」か……」




 結局そんな単純な事だったんだ。


「あの温度の心地よさは、理屈や数字じゃなかったんだな?」

 君にとって、僕と眠る「温度」は心地いいかい?

「………」

 心地いいといいな。


「あれ?……君?」



 何だよ、眠ってしまったのかい?


 僕はすっかり、目が覚めてしまったよ。


 でもそんな君の寝顔が、僕はとても好きなんだ。


「僕ももう一度眠るかな」



 僕は僕のお気に入りの君の温度に包まれて、もう一度目を閉じた。



 今日は、土曜日。


 君と何をしようか?







- 4th Story 君の温度 -


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