私の教官
会いたい、笑った顔が見たい。
教習が終わるまでにもう一度だけ…
その願いは神様にも届いたのだろうか?
ちょうど受けようとしていた学科が
板瀬先生担当だったのだ。
…会えた
板瀬先生が私の出席カードを
受け取る時
「合格おめでとう」
と小さい声だったけど
私に言ってくれたのだ。
びっくりして顔を上げると
大好きな大好きな板瀬先生の
笑顔が私に向けられていた。
これは話すチャンスじゃないか!
何を言う?
どうしよう?
考えて出した答えは
「ありがとうございます」
それだけ。
自分がとても情けなくて
嫌気がさした。