続・生意気毒舌年下男子
意外な弱点を持つ、君
あたしは二瑚に言われた通り、二瑚と並んで歩いた。
前には、雫と慎くんがいる。
「二瑚。
慎くんにも裏の顔見せていないの?」
「当たり前だろ」
「何で?」
「……俺には俺の事情があるんだよ」
フイと二瑚は視線を外す。
そこであたしは改めて、聞いてみることにした。
「二瑚。
この間、何で倒れたの?」
さっきは雫と慎くんが来たから聞けなかったけど。
今度こそ聞いてやるんだから。
「……良いだろ、別に」
「良くないしっ」
「お蔭で幸来の趣味が悪いの度を超えた、趣味の悪い部屋を見られて良かったし」
…趣味悪い?
「何だあの部屋は。
ピンクが濃すぎてチカチカした。
よくあの部屋で寝られるな。
幸来には似合わねーぬいぐるみも虹のように大量に置きやがって。
でっけープードルのポスターも邪魔だし。
前のシンプルな部屋の方が良い」
まぁ、確かに前の部屋の方が落ち着くは落ち着くかなぁ。