続・生意気毒舌年下男子
「雫。
まだ早乙女二瑚に復讐するつもりか?」
「……わかんない。
私、早乙女くんに同情している気がするの。
万引きしたくなる気持ちも、わかる気がするの…」
1度、ご飯の中に裁縫針をいれられた。
食べることに拒絶を覚え、安心できる食品を万引きしてしまう。
生きるためには、しょうがないのかもしれない。
だけど。
壊された家族はどうなるの?
私は良い親戚や、慎に恵まれたけど。
もし綿貫沙羅みたいに、親戚と喧嘩でもしていたら、どうするの?
復讐したい。
でも100%、早乙女二瑚は悪い?
自分を傷つけてまで悔やんでいる早乙女二瑚は悪者?
私は慎に抱きしめてもらいながら、泣いた。
ベッドの上で、2つの影が交わった。
「わからない…。
わからないよ…慎……」
「雫。
ひとまず、高校に通え。
早乙女二瑚のことは忘れるんだ」
高校に入ってからは、楽しかった。
綿貫沙羅と同じ名前を持ちながらも、真っ直ぐで優しい上野幸来に会った。
変な目で見られるんじゃないか、って言う恐怖心があったから、慎とは仲の良い弟として紹介した。
慎も「良い友達に会えて良かったな」って言ってくれたし、
幸来も「良い弟さんだね。姉弟仲良くて羨ましい!」とまで言ってくれた。
私の高校生活は、幸せに満ち溢れていた。