春雪頃~ハルユキコロ~
想い

本当の想い

しばらく走ってついたのは、昔使っていたと思われる空き教室だった。
ガラッ、ドアを開いて中に入るった。
正直ほこり臭かった。
「はぁー。」
私は、長い溜息をついた。

侑也は、小谷さんと付き合ってるのかな?
侑也は、小谷さんのこと好きなのかな?
侑也から、小谷さんに告白したのかな

気が付けば私は、侑也のことばかり考えていた。
「なんで私侑也のことばっか考えてんだろ」
そういったとたん、空き教室のドアが開いて侑也が入ってきた。

「あ、ごめ。」
「あ、いいよ。」
そういって、沈黙が数十秒続いた。
先に沈黙を破ったのは侑也で、
「マコト、お前あいつと付き合ってんの?」
「あいつ?」
「あいつだよ、あの、学校一イケメンだとかいうなんだっけか・・・。」
「あぁー!もしかして速水君??」
「そー!そいつ。」
「付き合うわけ・・・。」
「そっか。」
「そーだよ。」
「・・・」
「てか、侑也こそ付き合ってんの?」
「ん?なんで?てか、誰と?」
「さっき一緒にいたじゃん。」
「あぁー、小谷里香??」
「そー!」
「付き合ってねーよ、話あるって言われて、ついていったけど、聞いてねーな。そーえば。」
「侑也それひどー!!ww」
「そーだなw」
そっか、これでいいんだね。こんな風に侑也と接したら、苦しくない。
やかった。侑也が、小谷さんと付き合ってなくて。

そんな風におもう私は、最悪だな。

でも、最悪でいい。
だって、こんなにもまだ侑也のことが好きってことだから。
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