平安陰陽絵巻 上
突然姿を現した人とは思えない男を前に、しかし吉成はとくに驚いた様子も見せずにのほほんとした顔で笑んだ。
「王雅。縁起でもないこと言わないでよ。それに、急に出てこないでって言ってるだろ?何処で誰が見てるか分からないだから。」
「縁起でもないって思ってるならもっとそれらしい顔しろよな。だいたい人の目なんて気にする必要なんてないだろう。」
-どうせお前以外の奴に俺の姿は見えないんだから-
王雅は苦笑しながら呟いた。
そう、どうやら王雅の姿は吉成にしか見えないらしいのだ。
王雅は吉成が産まれた時からそばにいたようで、本人いわく武神の末端にいるらしい。
「王雅。縁起でもないこと言わないでよ。それに、急に出てこないでって言ってるだろ?何処で誰が見てるか分からないだから。」
「縁起でもないって思ってるならもっとそれらしい顔しろよな。だいたい人の目なんて気にする必要なんてないだろう。」
-どうせお前以外の奴に俺の姿は見えないんだから-
王雅は苦笑しながら呟いた。
そう、どうやら王雅の姿は吉成にしか見えないらしいのだ。
王雅は吉成が産まれた時からそばにいたようで、本人いわく武神の末端にいるらしい。