やっと捕まえた。
大きなビルの地下駐車場に
入って行く。

関係者入口付近に、
いかにもという感じの厳ついゴリラ顔の
…。ちと、失礼か?
だって、事実だし…。

「坂口さん。お待ちしてました。」

何人かの部下を連れてぞろぞろと
エレベーターに乗り込む。

色んな香水の匂いで、頭くらくら。
鼻つまみたい‼︎
様子のおかしい事に気付き私を
そっと自分の横に引き寄せてくれる。

心臓が…ドキン、ドキン。

私…意識してる?

数分が数十分に感じる。

チン、ドアが開いた。

「どうぞ。中へ。」

豪華な置き物、重厚なソファー。

綺麗なお姉さんが、コーヒーを運び。

「先日から進めている新しいビルの中に
入る、レストランの内装とデザインですが?」

私は、高井さんの指示で、持っていた
設計図と内装のデザイン画を差し出した

「いかがですか?」
「この配色ですが、もう少し
柔らかな感じに変更出来ますか?」
「もちろん。」自信に満ちた顔の専務。

変更したい箇所や使いたい素材。
いろいろな要望に一つ一つ丁寧に
話し合い、最後は、談笑してる。

「坂口専務。お時間が‥。」

「では、これで進めて下さい。
坂口専務、今後ともよろしくお願いします。」「こちらこそ、お願いします。」

にこやかな握手で

退席した。



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