つよがり[スランプ中]
翠side
お願い竜希、触らないで
ゴツゴツした手が僕の身体を這いずりまわす
「やめて!近寄らないでっ!」
グルグルと"あの日"の事がフラッシュバックする
どうして?なんで?
父さん、母さん何でなの!?
「ごめ、なさっ!、、ごめんなさいっ
謝る、からっ。許して!!」
お願い、僕を捨てないでっ
「僕を独りに「大丈夫だよ」」
僕の声に柔らかく優しい声が重なった
「瀬戸川翠、お前を独りにしない」
ふわりと暖かい温もりが僕を包んだ
「お前を捨てたりなんてしない」
「ほ、んと?」
「あぁ、ホントだ」
その言葉を聞いて力が抜けた、僕はストンとその場に座った
ギュッと相手の裾を掴んだ
「安心しろ、僕はお前から離れない。
だから今は休んでろ。な?」
「う、ん」
返事をして僕は眠りについた
side END