つよがり[スランプ中]
「助けられたんなら、何でお前は今だにビビってんの?」
「っ」
「なぁ、何でだよ」
「砂月さん!」
「黙ってろ」
なぁ、翠?
「お前、まだ怖いんだろ?男と女に触られんの」
ビクリと翠の肩がはねる
「なぁ、どうなんだよ」
ゆっくり立って翠の前に立つ
翠の身体は尋常じゃないくらい震えていた
くいっと顎を持ち上げる
「め、、、て」
細い声で翠が言う
「竜希(タツキ)止めて!近寄らないでっ」
狂ったように暴れる
「っ、翠!落ち着け!!」
葵が懸命に声をかけるが翠は止まらない
「お願いっ、触らないでっ!!!」
翠の黒のカラコンから涙が溢れた
「ごめ、なさっ!、、ごめんなさいっ
謝る、からっ。許して!!」
ポロリと一粒床に落ちると
バンッ!!
黒髪の彼女がここに入って来た
side END