私だけの魔法の手。


「ちょ、っと!な、何して!」

真っ赤な顔で手を振り上げれば、その手を掴んだまま、だって好きなんだもんしょうがねぇじゃん、とか言われて。




「な、何よそれ…意味分かんない……っていうか、名前も知らないのにキスされたぁ!信じらんない!」

口にした途端になんでか涙がボロッと零れ落ちた。




好青年に見えて、とんだ獣じゃないのよー!!




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