メルヘンチック·レボルバー
そんな、右も左もわからないような時間が通り過ぎた後に得たのは、この上ない喜びに安心感。



そして、「いいよ」というたった一言の温かい言葉だった。



その後ろに「楽しみだね」って書いてあるのを見た時は、違う意味で手が震えそうになって……。



あまりの嬉しさに発狂したことは……僕だけの秘密だったりする。



だけど、幸香を誘ったことで、新たな不安も生まれた。



夏真っ盛りの今は、日も長くて強い。



どこに行くと幸香に負担が掛からない?


どこに行くと2人で一緒に楽しめる?



前よりも頻繁にやりとりをするようになって親しくなっても、お互いに知らないことばかりの状況に

少しがくん、とした気分になった。



それに加えて、大輔の言う作戦がある。



憂鬱さも倍になっちゃうよね……。



それでも、嬉しいのと、楽しみなことに変わりはなかった。
< 17 / 31 >

この作品をシェア

pagetop