罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
Fクラスの大神君は、ヤンキーです。
髪の毛はキラキラした目にも眩しい金色。
きりっとした眉に鋭い目、高い鼻。
ケンカしまくってそこらの人間じゃ敵わないとか、ヤンキーの四天王の一人だとか、タバコ吸いまくってるとか前の学校で先生と付き合って退学になったとか、色々嘘かほんとかわかんない噂がいっぱいある。
すっごく怖くて、はっきり言って私と正反対の世界に住んでいる人だ。
とはいえ大神君は顔はとってもかっこいいので、ヤンキーで怖い割に女子にはかなり人気がある。らしい。
彼がいるFクラスは、不良のたまり場。
いわゆる問題児ばっかりが集められるクラスだ。
もちろん正式に教師がそう発表しているわけではないけれど、素行の悪い生徒は毎年Fクラスに集まる。
暗黙の了解ってやつだ。
うちの学校はけっこう厳しい進学校なので、クラス分けも成績別になっている。
Aが一番で、特別進学クラス。
それでFが一番下。
ちなみに私はCクラス。
可もなく不可もなく、という感じ。
「……あの、大神君」
「龍也(リュウヤ)でいい」
なんのことか、と思ったら名前らしい。
「えっ!? それはちょっと」
ギラリと鋭い刃物のように、目が光る。
怖っ!
「龍也……君」
おそるおそる名前を呼ぶと、まんざらでもなさそうな顔で返事がかえってきた。