罰ゲームでヤンキー君に告白されました。


「なんだよ」

「ど、どうして私と付きあおうなんて思ったんですか」

「なんとなく」

なんとなくって……。もうちょっと詳しく!


「お前、俺のすることに文句でもあんのかよ!?」
怖っ!


「い、いえ、そんなめっそうもない!」


なんか怒られたし。
うぅ、もう帰りたい。


なんだか話しかけても怒られるだけなのでまた黙っていると、大神君は自分の制服に手をいれごそごそと動かした。

何が出てくるんだ!? 
怯えていると、黒いスマホが出てきた。


「LINE教えて」

「は、はいっ」


連絡先……。
ちょっと教えるの怖いけど、できれば断りたいけど、仕方ないよね。
私は自分のバーコードを表示する。


「えっと、これを読み取ってもらえれば」


すると龍也君は、変な物でも食べたあとのような納得のいかない顔をしていた。

「あの……どうしたんですか?」

「いや、お前そういうのやってなさそうだから」

「一応してますよ。会話するのは仲のいい友だちだけですが」

「……ふーん」



「じゃあ、これからは携帯で連絡するから」

「は、はぁ」



龍也君は私に何の連絡をする気なんだろう。
まさか今日の運勢を教えてくれるわけでもないだろう。


< 10 / 174 >

この作品をシェア

pagetop