罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
雪だ。
はらはらと、白い雪が舞い降りていた。
ここらへん、そんなに降らないはずなんだけど。
去年もこんなに降ってたかな。
暖房がきいていても、足元が寒い。
そして私はまた彼のことを思い出す。
……龍也君、何してるのかな。
*.....*.....*.....*.....*
「うひゃー、寒いっ」
今日は試験だけだったので、終わるとすぐに解散だ。
「どうだった、問題」
「うんまぁまぁかな」
えみが携帯の電源を入れ、私の肩をつつく。
「お父さん学校まで迎えに来るって。ハルも一緒に車で送ってもらおうよ」
「本当? 悪くないかな」
今日も寒いし、確かに歩いて帰るのは嫌だなぁと思っていたところだ。
車で送ってもらえるのなら、すごくありがたい。
「いいっていいって。じゃあお父さんに電話しとくね」
えみがお父さんに電話している間、何気なく視線をあげると。
三階の廊下を歩いていく人の姿が目に入った。
校舎に人がいるなんて珍しい。
――金色の髪の毛。
すらりとした身体。
堂々とした歩き方。
思わずどくん、と大きく胸が脈打つ。
あれ、今の、きっと。
別の人、かもしれないけど……。
だけど私は龍也君と誰かを見間違えたりしない。