運び屋の受難
「なんか複雑な気分。
俺の言うとおり動いてくれるのは嬉しいけど…全部この女のためなんだね」
遠山さんは、そう言ってやっと、私に銃口を向けるのをやめた。
「ハルちゃん、動ける?」
トオルさんからの問いかけに首を横に振る。
意識すら飛びそうなのに。
「はは、心配しなくても大丈夫。
ここは俺とトオルだけの場所にするんだ。この女は俺の知り合いが助けにくる」
遠山さんの言葉にトオルさんは安堵の表情を浮かべた。
「トオルもそんな表情するんだね。初めて見たよ」
遠山さんの言葉に激しく同意。