もう人気者には恋をしない
「後藤先輩ー!!」


 相葉君が、グラウンドからこっちに駆けつけてきた。

 後藤先輩は思いっきり舌打ちをして、相葉君を睨みつけた。


「んだよ相葉っ!何か用か!?」

「キャプテンが、
『いい加減戻ってこい!』って言って、怒ってますよー」


 相葉君は困った顔して言った。

 それなのに後藤先輩は、また舌打ちをした。


「そんなことかよっ!あんなゴリラの言うことなんかいちいち気にすんな!」


 逆ギレしてる。


「後藤先輩は、少しぐらい気にしてくださいよ」

「今、須藤さんと話してんだ!

『ゴリラはなぁ、ゴリラらしく、玉乗りの練習でもしてろ!
 この、キャプテン・ゴリラ!』

 って、伝えておけっ!」


 部長さんが玉乗り……
 キャプテン・ゴリラ……

 ぷっ……想像したらだめ。大笑いしちゃいそう。

 笑いをこらえる私とは違い、相葉君はますます呆れた顔。こういう後藤先輩に、慣れてる感じがする。


「またそんなことを。言えるわけないでしょうが……

 あれ?先輩、須藤の名前を覚えたんですか?」

「あぁ。須藤映見さんだろ?」

「え~珍しい~」


 え?珍しい?
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