ミャウミャウにキスを。
一月の空に
満月。

銀座の街を照らしている。
肩を寄せ合っている恋人同士が、幸せそう。


もう、
イヤになっちゃう。
一時間は遅過ぎ。


持っている紙袋を投げつけそうになる。

そう、これは、プレゼント。
正史が好きな深いグリーンで、
私が編んだセーター。

どうしよう、これ。
正史から、何の連絡が無いんだもん。
待ってるだけ、
バカみたい。


もう、いい。
帰ろう‼


でも、
せっかく編んだし。
やっぱり、渡したい、な。


気が付くと地下鉄に乗っていた。
扉のガラスに映った私の顔が、
少し、泣きそう。

自由が丘。
正史の住んでる街で、
電車を降りた。
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