幼いぼくら

好き

今は下駄箱でかりんを待ってるところ。

あたしは勇気を出して実亜に打ち明けた。


「あたしね、好きな人いるんだ」

そう、あたしは気付いた。

好きな人ができたことに。

「ふ~ん、ってまじ!?」

いつも何事にも興味を示さない実亜が自分から話に入ってきた。

「そんなことで嘘つけないから!」

「あはは、ごめんごめん!で、誰なの?」

やっぱり誰か聞いてくるよね…?

今さらになって恥ずかしくなる自分がいる。

「え…と、偶数番号の人!」

言っちゃった…

「え~と、相崎…?」

え、…


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