【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~

なんて、思い出に浸りつつ揉む。


涼の手は、細くて長くて

そして、とても大きい。


つい、手に夢中になって揉んでいると

気持ちいいか気になってきた。



「どうかな。」


「あ?いんじゃねーの。」



そういいつつ、優しく笑いかけてくれる


ドキン。


急に鼓動がはやくなる

もう。心臓に悪すぎるよ。





その時。

「ウワァ」

ガタンとバスが留まった

あたしって、ごこまでも可愛くない叫び声だ。

ここは、『キャー』の場面じゃん




揺れた拍子に涼の胸に倒れ込んでしまった。

つい、涼に抱き着く格好になる。



うわ、すごく恥ずかしい。

でも

涼の柑橘系の香がすごく、心地好い


ん?
あたしって、変態!?






慌てて、離れようとする。

すると、グッと頭を押さえられる。


「もう少し、このままでいろ。」


え?そう思ってすこし上を見る。

そこには、真っ赤な顔の涼がいた。



「見んな」



そういって、ギュッと押さえてくる。



抱き合っているようで照れ臭い。




「く、苦しいよ。息ができない」




ほんとは、苦しくないしうれしいけど・・・



これ以上くっついていると

自分の気持ちが暴走しそうだった。




「わり。」



そういって、またそっぽ向いた涼を見て

恥ずかしいやら寂しいやらで

一人。学校まで

百面相することになったのだったーーーー。
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