ちびっていうなや!!

「あ、私？」

「うん。」

「弐河 梓、」

「ちっちゃいね。」

転校生が最初にいうことかよ！


「･･･ちっちゃいですよ？
文句ありますか？」

「かわいいね。」


励ましかよー
つか、全然嬉しくない。


「どこが可愛いんですか」

「なんか、むきになってるとこ。」

「よかったですね。」

お前、少し大人しくしててください。

「そんなにむきに
ならないでよー！
友達でしょ？」


上目使い、乙。


「友達じゃないです」


「ちっちゃいんだから、
素直になりなよ。」


「うるさいわ、あほ！
さっきから、なんや！
チビやから、
馬鹿にしてるんか？！」


いま、先生はいない。


「ちょ、チビあず、
やめなよ！
転校生だから何も分からないんよ？」


もうちょっと、空気読めるやろ！


あー、きれた。



「私、今日早退するわ。
るな、先生に気分悪くしたて、いっとってや。

じゃ。」



いつも、私は
チビをコンプレックスにしてた。
こんな腹黒美少年にまで
ばかにされたら、
誰でも、
頭にくるわ。