LAST VOiCE
ーーー___...

ガララ

「..............うん、誰もいない」

私はできるだけ病人に見えないように
怠い足を出来るだけ軽快に見せて歩いた




ふとある曲がり角の前で
立ち止まる。




ここを曲がったら........


ドンッ

「きゃっ...!」

「大丈夫?」


「あ、うん....//」

そこには美少年がいた.......






────なんて事が起きたらいいな。




ドンッ

「....きゃ....っ!」

「った...」

勢いで尻餅をつく。


あ、ヤバ。立てない....


目の前に差し出された大きな手。

これは頼れという事なのかな


でも誰かわかんないし.......


私が戸惑ってると不意に腕を引かれた。
瞬間、視界がさっきまでの高さに戻る。

目の前にいた人。25~35くらいかな?
イケメンさんだ。

「大丈夫?怪我してない?」

そう言って優しく笑い掛ける
大人な雰囲気を感じさせられる

「あっはい....大丈夫です。」

「そっか。じゃあ僕は行くね。」

そう言ってそそくさと歩いていく


待って.......


「あっあの!」


「ん?」

顔だけこっちに向ける。
笑ったまんま。


「ありがとうございましたっ!」


精一杯お礼を言う。

「うん」



私が会った彼は、
笑顔が綺麗で、
何処か懐かしさを感じさせました。
< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop