100通目のラブレター


こんなことは、決して珍しいことではなかった。




小学生の頃、キャプテンの重圧を感じていた時、澪とケンカをしてしまい、部活が始まるまでもやもやが続いていた。
でも、ボールを持った瞬間に全て消えて、問題は解決していなかったのに、気づけばスッキリしている自分がいた。


だから、
私はきっと無意識にバスケが凄く好きになっていたんだと思う。中学に来て、「他の部活も見てみよう」って思ってたのに、自然とバスケ部のいる体育館に足が進んでいたし…。


ただ、「バスケを職業にしたい」とは、1度も考えたことはなかった。だからといって、他に夢や目標もない。
昔から、どんなに小さな目標でも、「自分の夢のため」って必死に取り組む海斗は、凄いと思うし、かっこいいとも思う。


正直、羨ましかったんだ。



< 47 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop