幼なじみ
「シャーペンがかわいそうだよ…?」

私のシャーペンを拾う凪沙

「だって…。あ、そっち行っていい?」


凪沙の言葉を濁して柵にてをかけた


「ごめん。
明日も早いんだ…。」


凪沙が眠そうにあくびをする


疲れてるんだ


今まで私が部屋に行くのを断られたのは初めて…


凪沙が疲れている


わかっていても
心はショックを隠せない


「ねぇ、ノクターン弾いてよ?」


「え?」


柵にもたれ掛かって
上目遣い



うっ……



弱いんだよな…この顔…



「仕方ないなぁ…
いいよ。

凪沙のために弾くよ。」


使い込まれた鍵盤にそっと手をのせた
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