ハナミツ
「はい。」
綾瀬さんは、もぐもぐと
スクランブルエッグとベーコンを噛んでスープを飲む。
朝からなかなかいいたべっぷり。
「食べ終わったらコーヒーでも飲みますか?」
占いに変わったニュースをぼうっと眺めていたら
綾瀬さんから聞かれた。
「すみません。コーヒーは、飲めないのでカフェオレを…」
「分かりました。片付けはいいですよ。
朝ごはんのお礼です。待っててください。」
綾瀬さんは、カチャカチャと手際よく
食器を片付けた。
………やっぱり、お母さんみたいだ。
綾瀬さんがキッチンに食器を運んでいく姿を
見ながら、そんなことをぼんやりと考えていた。