私と彼女と彼等
数分後......
「よし、行くぞぉぉ!!」
なんとか涙も止まったので先に進むことにした。
あー、なんかスッキリした。
あんないじけた自分とサヨナラできそう。
これは啓のおかげだよね。
でもさ、
「なんで、ダッシュしてんの?」
する必要なくない?
「だって稚咲怖いんだろ?だから、早く出ようと思って。」
あー。なるほどねー。
うん。これは、キュンと来るよね。普通は。
でもね、そんな死にそうな顔しながら言われてもさぁ......。
「いや、あんたお腹すいただけでしょ?」
お腹なってたし。
「あ、バレた?テヘペロ☆」
舌をペロッと出す啓。
可愛くないっつーの。
「こんな、中でダッシュしたら流石に迷惑でしょ。早歩きで行こーよ。」
そう言うと啓はダッシュをやめて早歩きをしだした。