君がくれた約束[続編]
私とシュウは部屋を出て私の部屋に向かう。
少しだけホッとして、
少しだけ不安で、
少しだけ切なくなる。
「ここだよ」
私はそう言って部屋を開けて見せる。
「入って」
「うん」
中に入り、ふたりでベッドの上に腰を降ろすと、シュウはそのまま転がって大きく息を吐いた。
「どうしたの?」
「ちょっとホッとしたから」
「そうだね」
私はそう言って、シュウの肩に頭を乗せる。
「でも私、嬉しかった」
「なにが?」
「倫子さんなら大丈夫です。人一倍一生懸命な人ですからって……」
「うん。だから倫子さん頑張ってよ?人一倍覚えるの遅いんだから」
「ひっどーい!」
私とシュウはそう言って笑い、私はシュウに聞いた。
「シュウのお父さんにはいつ話すの?」
「向こうに帰ったらすぐ話すよ」
「ふーん……。大丈夫かな?」
会ったことがないから、どんな人かも分からないし……。
「大丈夫だよ」
「シュウのお母さんには……?言わなくていい……?」
「……。いいよ。大体、何処にいるかも知らないし。俺にとっては母親でもなんでもないから」
シュウはそう言いながらも、遠い目をしてた。